石狩管内教育研究会

令和元年度 研究計画(26期 3年次目)


研究主題
目的意識をもった実験・観察を通して、自ら問題解決し、
自己の成長を実感できる子どもの育成


研究目的
1.研究主題設定の理由

 平成32年度学習指導要領では、理科の見方・考え方を働かせ、見通しをもって実験・観察を行うこと、問題を科学的に解決するために必要な資質・能力を育成していくことが示された。
その一方で生活経験の不足や理科離れが叫ばれている今日,科学する楽しさを実感できる学習活動を構築していくことが大切であると考える。
そこで,目的意識をもった実験・観察などを通して自然を愛する心情を育てるとともに,理科の資質・能力を育成することを目指していかなければならない。
2.研究の経過

◇第15期(平成6・7年)・第16期(平成8・9年度)
 『意欲的に実験・観察し、自ら問題解決できる子どもの育成~学習の意欲化と体験学習のあり方~』
 ”石狩の複線化” 子どもの考えを可能な限り生かす授業

○入口(課題)と出口(まとめ)をはっきりとさせながら、予想や実験方法で多様な考えを引き出すと言う指導法
◇第17期(平成10・11年)
 『意欲的に実験・観察し、自ら問題解決できる子どもの育成~学習の意欲化と体験学習のあり方~』
 ”自由な試行活動” より子どもの側に立った授業づくり 複線化の授業における交流方法の工夫(MD法やポスターセッション)
○子どもが問題意識をもち、課題を把握する上で有効であることが確かめられ、活動が多様化された。

◇第18期(平成12・13年)・第19期(平成14・15年度)・第20期(平成16年・17年度)
 『意欲的に実験・観察し、自ら問題解決できる子どもの育成』
 ”石狩の複線化” 子どもの考えを可能な限り生かす
 ・見通しのもたせ方
 ・より確かな問題解決へと導く反証の活かし方

○見通しを立てやすくするための工夫や発達段階に応じた見通しのもたせ方が明確になってきた。
 ”石狩の見通し”

◇第21期(平成18・19年)・第22期(平成20・21年度)・第23期(平成22・23年度)
 『意欲的に実験・観察し、自ら問題解決できる子どもの育成 ~科学する楽しさを実感する理科学習~』
 ・確かな問題解決へと導く収束(練り合い)のあり方
 ・すっきりわかる授業
 ・単元全体を見通したすっきりわかる指導計画
○子どもたちが課題意識をもって意欲的に取り組み、より深く理解するようになった。
 ◇第24期(平成24・25年)・第25期(平成26・27・28・29年度)
 『目的意識をもって実験・観察し、自ら問題解決できる子どもの育成~感じ、考え、そして実感する理科学習~』
 ・結果からまとめまでの方法
 ・まとめを意識した実験・観察の取り組み方
 ・教材教具の工夫・開発
 ○子どもたちが生活経験と学習内容・日常生活との結びつきを意識するようになった。
◇第26期(平成30年・令和元・2年)
 『目的意識をもった実験・観察を通して、自ら問題解決し、自己の成長を実感できる子どもの育成』
 ・児童自らが「問題を見出す」授業作り
 ・「ふり返り」の日常化
 ・教材教具の工夫・開発
 ・三密を避けた理科の授業づくりの工夫


3.研究仮説

 「子どもの問題解決の力」を高めることにより,一人ひとりの子どもが自ら見出した問題を,見通しをもって実験・観察し,解決することができる。そのような活動を積み重ねることで,学んだことを次の学びに生かし,さらには自己の成長を実感できるようになる。

今年度の研究について

・研究計画、内容、実践例

研究方法
1.研究中心単元

ブロック
学年
単元名
中学年
3年
ものと重さ
4年
ものの温度と体積
高学年
5年
もののとけ方
6年
水溶液


2.研究中心グループ
 研究の深化を図るために中心グループを設定する。中心グループは、授業公開に重点を置いた取り組みを行う。授業づくりについては、他の市町村部会及び部会役員と連携を図りながら進めていく。中心グループの設定は輪番制を原則としているので、令和2年度は恵庭市を予定している。他の市町村部会は、資料の提出や各学年の実践報告を行う。
 ※新型コロナウイルスの影響のため、今年度は実施せず。次年度に繰り越し。


3.二次研究協議会のもち方
 実践に基づき、研究主題の解明を目指しているため、可能な限り研究中心サークルによる授業の公開を行う。公開された授業や他の市町村が持ち寄った実践レポートについて研究協議を行い、部会員全員で研究主題の解明にあたる。
 また、管内交流会を情報や教育技術、アイディア等の交流・発信の場としても活用していく。
 (1)原則として、各学年ごとに分科会を設け、研究中心サークルは授業公開を行う。
 (2)各分科会ごとに、各市町村がレポートの発表をする。
 (3)個人の実践発表(授業実践、個人研究、アイディア等)も生かすようにする。
 ※新型コロナウイルスの影響のため、今年度は実施せず。理科(小)部会の実践報告集で還流する。


4.理論研修会
 日時:令和元年 6月11日(火)
 会場:石狩教育研修センター
 内容:今年度の研究について
 講師:江別市立江別第一小学校 一之慎  石狩市立南線小学校 守田明弘
 ※今年度の実施時期や内容は協議中。

5.実技研修会
 日時:令和元年 7月8日(月) 
 会場:江別第一小学校
 内容:新たな災害時における途切れない教育システムの開発と検証
 講師:お茶の水女子大学サイエンスエデュケーションセンター 特任講師  里 浩彰 氏
 ※今年度の実施時期や内容は協議中。

研究体制

1.市町村部会の研究体制の確立
 (1)組織実践研究の場
   市町村部会は、研究主題解明に迫る組織的実践研究の場である。研究計画を確かめ合い、成果及び問題点を
   明らかにし、二次研究協議会では全員が中心単元の実践をもとに交流できるようにする。
 (2)一人一人を生かす体制づくり
   石教研の基本的な考え方を大切にし、各市町村の推進委員を中心にして研究を進める。
   また、一人ひとりが集団の中に埋没しない体制づくりを目指す。
 (3)新部会員への働きかけ
  ア. 研究の経過や成果・問題点についての理解活動を行い、共同研究に溶け込めるようにする。
  イ.実験・観察の基礎知識や技術の伝達講習会を開いたり、地域の植物や地層などを知るためのフィールド
   ワークを設定するなどして、不足がちになる実技に関する研修を補う工夫をする。

2.推進委員の役割
 部会員の実践の場、交流の場の中心となるのは市町村である。推進委員は、連絡調整とともに市町村の
 研究推進に積極的な役割を果たす。
 (1)二次研究協議会に向けての研究体制を確立する。推進に当たっては一人一人の役割を明らかにし、
    それが有機的に働くよう常に配慮していく。
 (2)市町村での話し合いを活発にし部会員の声が推進委員会に反映できるようにする。


年間計画(令和元年度のもの)
会合・その他
内 容

・石教研第一次研究業議会
・市町村研究協議会

・役員の決定  ・石教研研究計画の確認
・部会構成    ・市町村研究計画の決定
・役員会①
・研究推進委員会①
・実技研修会
・部報の発行
・研究方法の具現化
・市町村研究計画の交流

・主に活動計画、理論、実技研修の案内
 

・理論研修会
・役員会②
・研究推進委員会②
・部報の発行
・フィールドワーク


・二次研究協議会に向けて
・二次研究協議会に向けて
・主に各市町村の研究体制、実技研修の報告

・化石や鉱物の採集(石狩浜周辺)
   
・役員会③
・部報の発行
・市町村二次研究協議会
・研修推進委員会③
 拡大運営委員会
・二次研究協議会に向けて
・二次研究協議会の案内,実技研修会の報告
・市町村研究中間のまとめ
・二次研究協議会について
10
・石教研第二次研究協議会 ・石教研第二次研究協議会
11
・役員会④ ・研究のまとめと反省
12
・研究推進委員会④
・部報の発行
・研究のまとめと反省
・二次研究協議会の報告

・役員会⑤
・研究推進委員会⑤

・次年度の研究内容・方法の検討
・研究計画の提示・検討
・市町村研究協議会 ・研究計画の提示
・一年間のまとめと次年度の研究計画の検討
・石教研研究計画の決定


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