「学びのサイクル」で実践力を磨き合う“協働”研究
 〜誰もが幸福を実感できる未来を創造していく
                   石狩の子どものために〜

 石狩管内教育研究会(石教研)のホームページにアクセスしていただきありがとうございます。

 石教研は、昭和41年(1966年)、戦後教育の黎明期を経て、教育現場における研究方法を“共同”〜一緒に行う〜研究に求める管内教職員の熱い思いの中で生まれました。同年3月に設立総会が行われ、4月1日には、「石教研情報」が創刊されました。そこには、自主性・現場性を大切にし、共同での研究活動を推し進めようとする、設立を主導された方々の力強い言葉が残されています。私たちは、この石教研の基本姿勢を常に大切にしながら、三四半世紀にわたり共同研究を推進し、現在では、管内7市町村(江別市、千歳市、恵庭市、北広島市、石狩市、当別町、新篠津村)の小・中・義務教育学校100校、2300名の会員が「一人の百歩より、百人の一歩」を合い言葉に現場実践を積み上げています。

 令和6年度(第59年次)の石教研は「主体的・創造的で人間性豊かな子どもを育てる教育の確立」を基本目標とし、基本姿勢として「『学びのサイクル』で実践力を磨き合う“協働”研究〜誰もが幸福を実感できる未来を創造していく石狩の子どものために〜」を掲げました。石教研に集う会員の総力を結集して、石教研活動の3本柱である専門部会研究・課題部会研究・学校課題研究を推進し、管内教育の一層の充実・発展を図っていきたいと考えています。

 昨年度は、各部会、学校課題発表校、市町村研究団体の絶大なるご理解・ご協力、そのすべての土台となる会員の熱意と創意工夫に支えられ、貴重な研究成果を得ることができました。
 専門部会研究では、会員の参集型で第二次研究協議会を開催し、公開授業を中核とした授業研究、各市町村の実践を基にしたレポート交流など、引き続き現場実践を基盤とした“協働”研究が推し進められました。課題部会研究においても、参加型の実技研修、ワークショップ、講演会やレポート交流・環流の工夫など、日常実践に生かせる取組が実施されました。学校課題研究においては、2校による学校課題研究発表を通して、特に自校の研究課題を全教職員で解明する校内研究の在り方を管内的に示すことができました。
 石狩の先生たちの研究に対する姿勢は、研究協議会や研究発表会の実施方法の如何に関わらず、常に現場実践に即しており、このことこそが今日的な教育課題の解明につながっているといえます。

 2000名を超える会員による共同研究は、石教研と石狩管内各市町村研究団体の連携と協働なくして、進めることはできません。取り組むべき課題は山積してきますが、石教研が積み上げてきた「子どもを中心に据えた」共同・協働研究の延長線上に、このような今日的課題への対応と解決が見えてくるものと確信しています。
 昨年度は新型コロナウイルス感染症が5類へ移行され、コロナ禍以前の研究・研修活動を取り戻すことができた一年になりました。これまで積み上げてきた石教研の長い歴史に、コロナ禍で得た経験を加え、「〜誰もが幸福を実感できる未来を創造していく石狩の子どものために〜」という想いを全会員で共有し、一人一人が「学びのサイクル」を確立しながら、“協働”研究を通して自らの実践力を磨き合いましょう。
石狩管内教育研究会

会長 布施 裕

(北広島市立双葉小学校長)