千歳・富丘中学校/笹森 健司

2008年度研究
■研究仮説
 実生活と結びついた授業展開を探り、授業での学習内容を実生活に生かそうとする姿勢を生徒に育むことで、絶え間なく変化する社会においても、たくましく生きぬく力を養うことができる。
■研究の重点
 近年の研究の流れを振り返ってみると、

 @2002年からの研究では「資料活用能力を高める取り組み」を通して、考える力(読み取る・まとめる・深める)を高めながら、たくましく生きぬく力を育んできた。

 A2006年からの研究では、3年間の社会科の学習を見通し、「民主主義・人間尊重の理念を軸にした教材開発をしたり、単元の構造化を行う」ことで、たくましく生きぬく力を育んできた。

 したがって、これまでの研究で生徒は「考える力」と「民主主義・人間尊重の理念」を身につけてきたといえる。

 しかし、実際に生徒が「変化の激しい社会」をたくましく生きぬくためには、考えたり、理念を身につけたりするだけでは足りない。それには、「民主主義・人間尊重の理念」を自分たちの「現実の生活(=実生活)」にひきつけて「考え」、主体的に行動することが必要となる。

 そこで、今年度からは、これまでの研究の成果(考える力、民主主義・人間尊重の理念)を踏まえつつ、生徒の「実生活」と結びついた学習を行うことで、今まで以上にたくましく生きぬく力を育もうと考えた。

 実生活は、大きく「直接経験」と「間接経験」に大別できると考える
言葉の通り、直接自分自身が経験すること
たとえば、本を読む・新聞を見る・テレビ番組を見る・ビデオを見るといった活動を通して経験すること

 研究の意図としては「現実の生活に結びつけて考える」という点を大切にしている。したがって、間接経験を授業に取り入れる場合は、現実の生活にひきつけて考えるために、「直接経験」と結びつける活動も同時に取り入れるよう留意していただきたい

例)飢餓地域に実情についてビデオで学習する(間接経験)
  →自分の生活を振り返って、食べ物を粗末にしていると思うことを挙げる(直接経験)

研究員・プロジェクトによる各試案も参考にしてください