日時 平成27年8月11日(火) 10:00〜11:45


 会場 石狩教育研修センター 研修室


 主催 石狩教育研修センター 石狩管内教育研究会


 研修会テーマ 「日本と朝鮮−これまでとこれから」


研修会を通して、社会的な見方や考え方について見識を広げ、深めるとともに、日々の実践に生かしていくための手がかりを探ります。特に今回は、北海道朝鮮初中高級学校で教鞭をとられている藤代隆介先生、朴大宇先生をお迎えし、現在の日本と朝鮮(民主主義人民共和国)の関係について、さまざまな視点からメディアや政治の動きを見る大切さや、朝鮮学校に通う子どもたちの生の姿を語っていただきます。

講師/ 藤代 隆介 氏(北海道朝鮮初中高級学校 教諭)


 研修のようす


 アンケートから(抜粋)

本研修会に参加した感想・意見
マスコミも含め、不誠実な態度を取る側の人がいることに憤りを禁じ得ませんでした。その側の人たちのねらいは何か?を私たちは冷静にとらえ、行動しなくてはいけないと思いました。勇気をもって話しをしてくださり、ありがとうございました。

前回に引き続き、違う視点での日朝関係の考え方を学んだように思います。またこのような機会を設けてくれると、自身の見識も深まると思いました。

教科にかかわらず、多くの教員に聞いて欲しい内容でした。

やっぱり来て良かったです。ありがとうございました。

真実を知ることができたことは大変有意義なことでした。今一度、私たちが「表もあれば、裏もある」ことを認識できる機会となりました。ありがとうございました。

東アジアの平和をいかに実現するか。このことを私たちが真剣に考え、行動しなければ、朝鮮の人々、日本に住む在日の人々の平和を実現できないと思いました。マスコミ←政府の圧力を受けている、ことを認識して、子どもたちに伝えていかなければならないと思いました。

今回もとても有意義な内容でした。いろいろと難しい側面もありますが、さまざまな形で交流・対話の機会を、たくさん持って行けるようにしていかないとならないと感じました。

「社会」を子どもたちに教えるためには、多くの見方が必要だと、改めて感じました。

部会員でないため話しの内容・レベルについて行けるか不安でしたが、非常にわかりやすくまとめられており、また藤代先生の話しも上手で、とてもよい勉強になりました。今後も広く情報を集め、表も裏も判断できる目を、我々がもたなければならないと感じました。

今後、朝鮮の民族性、ものの考え方、道徳観、美徳等、内面に関するものを、日本側のフィルターを通さず、知りたいです。可能ならば朴先生からも聞ければ、と思います。

ありがとうございました。生徒たちには「物事を多面的に捉える」よう伝えていますが、いっそう、そのような視点が大切だと感じました。

昨年の講演会に引き続き、貴重なお話をいただきました。朝鮮側から見た考え方はとても新鮮でした。ありがとうございました。

今まで知っていたこと、知らなかったこと、たくさん聞くことができました。表があればウラがある。一面的な見方ではなく、いろいろな面から見ることの大切さを改めて実感しました。今日は参加してよかったです。ありがとうございました。

普段、目にしている報道と違った視点で話してくださって感謝しています。子どもたちにどう伝えていくか、また東アジアの平和についても考える機会となりました。

情報の扱い方、取得方法の難しさ、怖さを感じました。



 最後に

 私たちは社会科教師として、子どもたちに何が伝えられるのか。

 毎日、その答えを探しながら、もがきながら授業をしてきましたが、「これだ!」と自信を持っていえる答えが見つからないまま、20年以上が過ぎてしまいました。

 「社会」を見るためには考えるためには、基礎となるたくさんの知識が必要です。
 と同時に、考えること、考え続けることは大切なことなんだ、「社会」は目に見える一面だけでできているわけではないんだ、だから知ろうとする態度が大事なんだ、等もまた必要なことです。

 本研修会の中で、藤代先生が「私は子どもたちに何かを伝えるとき、必ず両面を説明します」とおっしゃっていました。

 必要な知識、必要な見方・考え方・技能と同じく、「たくさんの価値観」を伝えること。これが大切なことなんだろうと思います。いろんな価値観があることを知った上で、あとは子どもたちがライフステージに合わせて考え、取捨選択しながら、その時その時を生きていく。
 その支援、その手助けが少しでもでき、「社会」に送り出してあげられたらいいのかな、などと考えながら、お話を聞かせていただきました。


 最後に…。本研修会の趣旨を理解していただき、悪天候の中参加された石教研部会員のみなさん。また、私たち石中社を信じてくださり、超多忙な中、何ヶ月も前から準備を進めてくださった藤代先生、朴先生に心から感謝申し上げます。
(文責/岡田)