南ブロック研授業[千歳・恵庭]
授業者 山本 公一 先生[千歳・富丘中]
日時 7月17日(金)5校時
授業者自身の(浜益)幌小中閉校の経験(テレビ番組) を元に、過疎地の原因や対策・現状を考え読み取らせることで、その先に「過密」を見据え、富丘中校区の現状を理解させるための布石となる授業とした。
テレビ番組が持つ影響力は大きく、「過疎」によって起こる社会的現象の理解は深く、その原因についても補足資料と交えて、生徒の力で、かなり現実的な部面まで迫ることができた。
授業の流れは、生徒の思考の流れに沿ったものとなるよう配慮したため、生徒の活動が非常にスムーズであった。
対策を考える場面では、単に「原因の裏返し」となるものが多かった。それは過疎によるマイナス面のみが一人歩きしたためであり、「過疎は一つの現象」ととらえ、プラス面にも気付かせる工夫をすべきであったとの反省があった。
最後に学級担任が浜益村出身であることから、授業内容と現実的な対策を結びつけるエピソードを話してもらい、過疎・過密の人口問題は身近な問題であることを印象づけることができた。



授業者 濱本 賢一 先生[千歳・富丘中]
日時 7月17日(金)4校時
小学校では「暴風雨や御家人の活躍で元軍を追い返し、日本が勝利した」と習うが、それ以外の理由が大きいことを資料から読み取らせた上で、その後の幕府滅亡への流れをダイナミックに掴ませる授業とした。
社会科の基礎となる資料活用の場面では、拡大した『蒙古襲来絵詞』や象徴的なイラスト資料等を提示し、考える材料を視覚的に与え、また、石塁の高さを教室に掲示するなど、思考する環境を整え、細かな部面まで活用できるよう配慮した。
個人で考えさせた後、班で交流することによって、他者の意見を参考に、自分の考えを再考する場面を意図的に設定した。
歴史学習を、単なる過去の事象で終わらさないよう、生徒の生活に照らし合わせ、教訓として生かせるよう、授業の流れを工夫した。
石中社二次集会授業共同研究者として、授業者へ示唆する授業として設定し、今年度の石中社研究をも盛り込んだ、とても工夫された授業であった。

 中ブロック研授業[北広島・江別]
授業者 阿部 博仁 先生[江別・野幌中]
日時 12月11日(金)5校時
事前の参観授業で保護者に書いていただいた授業感想をもとに、保護者が両親(生徒の祖父母)に対して、どう思っているのかを知り、社会保障制度のあり方やその課題について、深く考えさせる授業とした。
『手紙−親愛なる子どもたちへ−』(樋口了一詩曲)を聴かせながら、生徒に介護を身近なものに感じさせていた。
生徒の感想だけにとどまらず、「どうすればよりより社会、より国民の側に立った制度になるか」を考えさせるまで踏み込めたのではないか、などの課題も残されたが、生徒も教師も涙しながら、介護について知るよい授業であった。

 北ブロック研授業[石狩・当別・新篠津]
授業者 奥田 善幸 先生[当別・当別中校]
日時 11月20日(金)
北海道に暮らす先住民族「アイヌ」に伝わる「鮭を迎える儀式(アシリチェップノミ)」のVTRから、伝統的な生活感を読み取り、自分たちの生活にどう生かすかを考える授業であった。
地理で行うことで、3年間を見通して「アイヌ」を扱う授業のきっかけとなる授業と考え、知る・気づくに重点を置いたシンプルな流れを心がけた。
話し合い活動を活発かつ深化させるために発問に課題が残ったが、実物教材を導入し、生徒が身近に感じられるよい授業であった。